長引く咳は鼻やのどが
原因かもしれません
咳だけでも、耳鼻科を受診してよいのでしょうか?

- 「風邪は治ったはずなのに、咳だけが残って苦しい」
- 「内科で処方された薬を飲んでいるけれど、なかなか良くならない」
- 「咳のしすぎで、声までかすれてきてしまった」
このような症状でお困りの方はいませんか?
「咳=呼吸器や肺(内科)」というイメージが強いかもしれませんが、実は「鼻の奥」や「のど」の炎症が刺激となり、咳を引き起こしているケースがとても多いのです。
鼻水や鼻づまりがなくても、耳鼻咽喉科の病気がかくれている場合がありますので、「咳だけで耳鼻科を受診していいのかな?」とためらわず、まずは一度お気軽にご相談ください。
鼻水が出ていなくても、鼻の奥に原因があることも

「鼻水は出ていないのに、なぜ耳鼻科なの?」と思われるかもしれません。しかし、鼻水が前に垂れてこなくても、鼻の奥に分泌物(たんのようなもの)が溜まっていることがあります。
実際にあった診察の例
先日、「鼻水は出ないけれど、風邪をひいてから咳が何週間も続いている」という患者さんがいらっしゃいました。
鼻から細いファイバースコープを入れて詳しく確認したところ、鼻の奥にある「上咽頭(じょういんとう)」という場所に分泌物が溜まっていました。この分泌物の塊がのどへ流れ落ちることで、のどが刺激されて咳を引き起こしていたのです(これを「後鼻漏(こうびろう)」と呼びます)。
また、なかなか咳が続いたことで声帯が炎症を起こして赤く腫れ、それがさらなる咳を呼び起こす悪循環に陥っていました。
このように、ご自身では気づきにくい「鼻の奥のトラブル」が咳の原因になっていることがよくあります。
当院の診察の流れ
STEP01
問診
長引く咳で受診された場合、まず次のようなことをうかがいます。
- 咳はいつ頃から続いているか
- 風邪をきっかけに始まったか
- 夜間や明け方に咳がひどくなるか
- たん、鼻水、のどの違和感(イガイガ感など)はあるか
- 声のかすれや、息苦しさがないか
- これまでにどのようなお薬を飲まれてきたか
STEP02
必要な場合のみ、ファイバースコープで確認
お口を開けて見るだけでは分からない、鼻の奥やのどの状態を確認するために、細くて柔らかいファイバースコープを使用することがあります。
| 目的 | 鼻の奥に分泌物が溜まっていないか、のどや声帯に炎症がないかを直接確認します。 |
|---|---|
| 方針 | すべての方にこの検査を行うわけではありません。咳の期間や、声のかすれ、たんの状態を見極め、本当に必要だと判断した場合にのみ、事前にご説明した上で行います。 |
炎症が落ち着くまで、焦らず、少しずつ経過を診ていきましょう

鼻の奥やのどの炎症が咳の原因と考えられる場合には、炎症を抑える治療を中心に行います。
患者さんへ知っておいていただきたいこと
風邪のあとに咳が続くときは、「咳ぜんそく」の可能性も
風邪をきっかけに、1~2か月ほど咳が続く場合には、咳ぜんそくをいっしょに起こしていることがあります。
咳ぜんそくは、一般的なぜんそくのような「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音が目立たず、咳だけが続くことがあります。そのため、風邪が長引いているだけだと思い、がまんしている方も少なくありません。
当院では、咳ぜんそくの治療も行っています。症状の出方や診察結果にあわせて、気道に直接お薬を届ける「吸入薬」など、患者さんの体に負担の少ないお薬を選んでいきます。
咳の原因が一つとは限りません(他科連携)

長引く咳の原因はさまざまで、いくつかの原因が複雑に絡み合っていることもあります。そのため、残念ながら当院の診察だけで全ての咳の原因をすぐに特定し、100%解決できるとは言い切れません。
もし、以下のような状況が考えられる場合には、適切な検査が受けられるよう、信頼できる内科や呼吸器内科などの専門医療機関におつなぎします。
- 肺や気管支など、より深い呼吸器の詳しい検査が必要と判断した場合
- 当院での治療を一定期間続けても、十分な改善が見られない場合
「どこに相談すればいいか分からない」という最初の窓口として、まずは当院を頼っていただければ幸いです。
風邪のあとから咳が続いている方へ

「この程度の咳で病院に行っていいのだろうか」「もう少し待てば自然に治るかもしれない」受診を迷う方もいると思います。
咳が続くと、体力的にも精神的にもとても体力を消耗します。
鼻水が出ていなくても、鼻の奥やのどに原因が見つかり、適切な治療をすることでビックリするほど楽になることもあります。
私たちは、患者さんの不安な気持ちに耳を傾け、今どこで何が起きているのかを分かりやすく丁寧にご説明します。どうぞ遠慮したり我慢したりせず、お気軽に当院のドアを叩いてくださいね。
よくある質問
- 咳だけでも耳鼻科を受診できますか?
- はい、もちろん受診いただけます。鼻水や鼻づまりといった自覚症状がなくても、鼻の奥やのどの炎症が咳の引き金になっているケースは非常に多いです。安心してお越しください。
- ファイバースコープ(内視鏡)が怖いです。必ず行うのですか?
- すべての方に行うわけではありません。咳が続いている期間、たんや声のかすれの有無、これまでの治療などを確認し、必要と判断した場合に行います。当院では極細の柔らかいスコープを使用し、できるだけ痛みの少ないように配慮していますので、ご安心ください。
- どのくらいで咳は治りますか?
- 原因や炎症の程度によって異なります。特にのどや声帯の粘膜が荒れてしまっている場合は、炎症が落ち着くまでに数週間単位で少しずつお薬を調整しながら経過を見ていくことがあります。
- 咳ぜんそくもこちらで診てもらえますか?
- はい、当院で診断・治療(吸入治療など)を行うことができます。ただし、より専門的な呼吸機能検査や呼吸器専門医による管理が必要と判断した場合は、咳を専門に診られる医療機関をご紹介します。
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